1900年にはアメリカで登録されていた自動車はわずか8000台だった。
だが、品質が改善されると売り上げは急激に伸びる。
1908年、ヘンリー・フォードによってT型フォードが発売された。
1912年までに100万台近い車がアメリカの道路を走っており、その10%がこのT型フォードだった。
砂と人類: いかにして砂が文明を変容させたか
ヴィンス・バイザー 著, 2020-03-02
人類社会を形作るもの、それは「砂」。
その砂はいま、地球から姿を消そうとしている……
私たちの暮らす建物、通勤する道路。携帯電話、シェールオイル。
現代人に不可欠なこれらのものはすべて「砂」からできている、
または砂がなければ得られないものだ。
この身近過ぎて普段意識さえしない小さな物質は、
実際には世界で最も消費され、必要とされる物質である。
その砂と人間長きにわたる付き合い、とくにこの数百年の
砂なくしてはあり得なかった発展―20世紀のコンクリートの発明と、
21世紀のデジタル技術―を紐解きながら、
いま砂が瀕している危機を見つめる。
体当たりの取材と詳細なデータをもとに圧巻の筆致で描く、
瞠目の本格ノンフィクション。
<内容より>
■第一部 砂はいかにして20世紀の工業化した世界をつくったのか
都市の骨格
善意で舗装された道はどこに続くのか
なんでも見えるようにしてくれるもの
■第二部 砂はいかにして21世紀のグローバル化したデジタルの世界をつくったのか
高度技術と高純度
フラッキングを推し進めるもの
消えるマイアミビーチ
人がつくりし土地
砂漠との闘い
コンクリートの世界征服
砂を越えて