研心抄

研心抄(中村 天風 著)|読書メモの一覧【Read swim】

研心抄

研心抄

中村 天風 著, 1948-01-01

人間は心と身体の両面からもって生まれた潜在能力
を100%発揮してこそ、充実した幸福な人生が送れる。そのためにはどうすれ
ばよいのか。
中村天風の創り上げた「心身統一法」における精神面について詳述した書。
古来、人間の不幸の根源は心が迷うことにある。一体、人間の「心」とは何なの
か。人間の心の正体を深く分析し、いかに心を統御し強くするか、そしてその強
い心でいかに人生を乗り切るか、哲学的な問題を扱いながらも具体的方法を明示
していて、非常に理解しやすい内容である。
『真人生の探究』、『錬身抄』とともに天風哲学の三部作を為している。

平素人生に生きる刹那刹那、努めて明るく朗らかに、生き生きとして勇ましく生きる努力を敢行すべきである。

@yuji 2025-01-21 13:12:14

心の態度の決定を、対外的相対現象に求めている限り、所詮は所詮は消極的に陥る場合の方が多い。
要はすべからく、相対現象を超越することである。
すなわちいかなる相対現象にも、心をこれに消極的に関係せしめず、
超然として常に積極観念を以てこれに応じ、歓喜念を以てこれに接することである。

@yuji 2025-01-21 13:12:09

低劣な感情が心の中に発動しても、それにあえて介意せず、それを態度に表見しないようにする。
腹が立ったり悲観的な感情が出てきても、それを決して口にしない、行動に表現しないようにする。
そうした消極的な感情は、ただ心の中だけのことにして、断じてそれを心の外に表示しないようにする。
消極的な感情が生まれた際にはそれを打ち消す言語暗示を自分に与えるのが良い。
例えば「こんな感情の虜になるものか」「心の平和を撹乱するような感情の奴隷にはならないぞ」というような言葉を、自分自身の耳に聞こえる程度の低音で呟く。
さらにこの際に鏡を用い、自己の眼を見つめつつ行うとより効果がある。

@yuji 2025-01-21 13:12:02