全ての従業員と創業の理念を図ることが重要だと考える理由は、
「社長は社長の仕事をしろ」という父の言葉の意味を突き詰めた末に、
「自分にできることは驚くほど少ない」ということが分かったからです。
経営者にできることは限られています。
なぜなら、私が影響を与えられるのは社員だけだからです。
売り上げを左右する肝心のお客さまには私は直接的には何もできません。
私がお客さま一人一人に合って営業することはできないし、
施設でも利用者の介護をすることはできません。
それでは、お客さまに影響を与えられるのは誰かと言えば、それは社員に他ならない。
だから、経営者がお客様を大事にしたかったら、その思いを社員に伝えて、
社員にお客様を大事にしてもらうしかありません。
それにはお客さまに接する社員を大事にするしかありません。
経営者が社員に良い影響を与えると、
社員は素晴らしい商品を作ったりサービスを提供してお客さまに良い影響を与える。
そうすると、お客さまは自社の製品を買ってくれたりサービスを利用してくれて、会社の売り上げ利益に良い影響が出る。